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失敗談を話せる上司でありたい

[2026.09.01]

皆さん、こんにちは!
エデュケアライズグループ CSO、経営企画室長の山村です。

上司や管理職という立場になると、つい「正しいことを言わなければならない」「失敗してはいけない」と思ってしまうことがあります。

  • 部下から相談されたときには答えを出さなければならない。
  • 会議では迷いなく判断しなければならない。
  • 経営や組織の方針を説明するときには、自信を持って話さなければならない。
  • もちろん、責任ある立場として判断することは必要です。

しかし、上司が常に完璧である必要はないと思っています。むしろ私は、自分の成功した話だけではなく、失敗した話もできる上司でありたいと考えています。なぜなら、人は成功談だけを聞いて成長するわけではないからです。

  • 失敗したときに何を考え、どう立て直したのか。
  • 迷ったときに、どのように判断したのか。
  • 自分の未熟さに気付いたときに、何を変えたのか。

そこにこそ、人を育てるヒントがあると思っています。

上司が完璧に見えるほど、部下は失敗を隠す

上司がいつも正しく、失敗した姿を見せない組織では、部下も「失敗してはいけない」と考えるようになります。すると、何か問題が起きたときに、すぐ報告するのではなく、

「もう少し自分で何とかしよう」

「怒られるかもしれないから、まだ言わないでおこう」

「できなかったと思われたくない」

と考えてしまうことがあります。これは組織にとって、とても危険な状態です。小さな問題が共有されず、後になって大きな問題になることがあります。本当は早い段階で相談すれば解決できたことが、相談しづらい雰囲気によって深刻化してしまうこともあります。

だからこそ、上司自身が、

  • 「自分も昔、同じような失敗をしたことがある」
  • 「その判断は、自分も迷うと思う」
  • 「私も以前、こういうことでうまくいかなかった」

と話せることには意味があります。

  • 上司も失敗する。
  • 上司も迷う。
  • 上司もすべてを知っているわけではない。

そう感じられることで、部下は相談しやすくなります。

失敗談は、自分を下げるために話すものではない

失敗談を話すというと、自分の弱みを見せることだと思われるかもしれません。しかし、ただ失敗を面白おかしく話せばよいわけではありません。大切なのは、その失敗から何を学んだのかまで伝えることです。

例えば、

  • 「準備不足でうまくいかなかった。だから今は事前確認を大切にしている」
  • 「自分一人で抱え込んで失敗した。だから今は早めに周囲へ相談するようにしている」
  • 「相手に伝わっていると思い込んでいた。だから今は伝えたかではなく、伝わったかを確認するようにしている」

こうした話には、経験から得た学びがあります。成功した話だけを聞くよりも、

「こういう失敗をしたから、今はこうしている」

という話のほうが、相手に伝わることもあります。失敗談とは、自分の評価を下げるものではありません。経験を次の世代に渡すための材料だと思っています。

自分自身も、多くの失敗から学んできた

私自身も、これまでの仕事の中で、すべてが順調だったわけではありません。前職時代には、20代の頃からセミナー講師やさまざまなプロジェクトに参加する機会をいただきました。

多くのチャンスをいただいた一方で、当然、うまくいかなかった経験もたくさんあります。人前で話しても、思ったように伝えられなかったこと。準備が足りず、自分の力不足を感じたこと。プロジェクトの中で、自分の意見をうまく伝えられなかったこと。相手の立場を十分に考えずに進めてしまったこと。もっと早く相談すればよかったと後悔したこと。

当時は失敗したと感じていたことも、今振り返ると、その後の仕事に生きている経験ばかりです。もし、失敗する可能性があるからという理由で何も任せてもらえなかったら、今の自分はなかったと思います。

そして、失敗したときに周囲から何を言われ、どう支えてもらったかも、自分の中に残っています。だからこそ今、自分が上司や経営に関わる立場になったときには、

「失敗しないように管理する」ことだけではなく、

「失敗しても成長できる環境をつくる」ことを大切にしたいと思っています。

部下に求める前に、自分が話せるか

組織ではよく、

  • 「もっと報告してほしい」
  • 「困ったら早く相談してほしい」
  • 「失敗を隠さないでほしい」

という言葉が使われます。しかし、部下にそう求める前に、上司自身が失敗について話せているかを考える必要があります。

自分の失敗は一切話さない。判断を間違えても認めない。部下の失敗には厳しく、自分の失敗には理由をつける。

このような状態では、部下に「何でも相談して」と言っても、本当の意味で相談しやすい職場にはなりません。

上司が、

  • 「自分の判断が間違っていた」
  • 「伝え方がよくなかった」
  • 「この件は自分にも責任がある」

と認められることは、とても大切だと思います。責任ある立場だからこそ、自分の間違いを認める。必要であれば謝る。そして次にどう改善するかを示す。その姿勢を見せることで、職員も自分の失敗に向き合いやすくなります。

失敗を責めるのではなく、次を一緒に考える

部下が失敗したとき、上司の最初の一言はとても重要です。

  • 「なんでこんなことをしたの?」
  • 「前にも言ったよね」
  • 「普通は分かるでしょう」

その一言で、相手は失敗そのものではなく、「怒られないためにどうするか」を考えるようになります。一方で、「何が起きたのか、一緒に整理しよう」「どこで判断が難しかった?」「次に同じ状況になったら、どうしたらいいと思う?」と話すことができれば、失敗を学びに変えることができます。

もちろん、安全面や法令、利用者の権利に関わることであれば、必要な指導はしなければなりません。しかし、指導の目的は、相手を責めることではありません。同じ問題を繰り返さないこと。本人が成長すること。そして、組織として仕組みを改善することです。

失敗が起きたときに、「誰が悪いか」だけを見るのではなく、「なぜ起きたのか」「仕組みに問題はなかったか」「上司として支援できることはなかったか」まで考える。その姿勢が、組織の成長につながると思っています。

「何でも相談できる」は、日常の積み重ねでつくられる

「困ったらいつでも相談して」という言葉は簡単に言えます。しかし、本当に相談できる関係は、一言ではつくれません。

普段から話を聞いてもらえる。意見を否定されない。分からないことを聞いても馬鹿にされない。

失敗を報告したときに、まず状況を聞いてもらえる。成功したときだけでなく、途中の努力も見てもらえる。

こうした日常の積み重ねによって、「この人には相談しても大丈夫」という信頼が生まれます。

管理職や上司の仕事は、指示を出すことだけではありません。職員が安心して働き、挑戦できる環境をつくることも、大切な仕事の一つです。そして、その環境をつくるためには、自分自身も弱さや失敗を隠しすぎないことが必要だと思っています。

成功談だけではなく、失敗から学んだことを残す

Educarealize Groupでは、教育、福祉、介護、看護など、さまざまな事業に取り組んでいます。新しいことに挑戦する機会も少なくありません。当然、すべてが最初からうまくいくわけではありません。

新しい制度が思ったように現場に定着しないこともあります。新規事業で予想外の課題が出ることもあります。採用や人材育成で思うような結果が出ないこともあります。そうした経験を、単なる「失敗」で終わらせたくありません。

成功事例だけではなく、

  • 「何がうまくいかなかったのか」
  • 「なぜそうなったのか」
  • 「次は何を変えるのか」

を組織の中に残していく。それができれば、一人の失敗が、次の人の成功につながります。失敗した本人だけが学ぶのではなく、組織全体が学ぶ。そんな文化をつくりたいと考えています。

完璧な上司より、一緒に考えられる上司へ

上司だからといって、すべての答えを持っている必要はありません。分からないことがあれば、一緒に調べればいい。判断に迷ったら、一緒に考えればいい。失敗したら、そこから何を学ぶかを話せばいい。私自身も、これから多くの判断を間違えることがあると思います。そのときに、自分の立場を守ることを優先するのではなく、

「この判断はよくなかった」

「次はこう変えたい」

と話せる人でありたいと思います。そして、自分が経験してきた成功だけではなく、失敗や遠回りも、次の世代に伝えていきたい。失敗を話せるということは、失敗を軽く考えるということではありません。

失敗に向き合い、学びに変え、次へつなげるということです。完璧な上司であることよりも、部下と一緒に悩み、一緒に考え、一緒に成長できる上司でありたい。Educarealize Groupでも、そのような上司や管理職が増える組織をつくっていきたいと考えています。

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